とあるSEの手順書

個人的な技術メモです。無保証ですが参考になりましたら幸いです。

アセトン転写による自作プリント基板作成のメモ②

前回に続き、自作プリント基板作成のメモです。

プリント基板のアセトン転写までの作業、および関連の参考記事は、下記をご参照ください。

stone-book.hatenablog.com

エッチング液の作成

エッチング液は、クエン酸:食塩を4:1で混ぜて、そこに溶けるまでオキシドールを適量に混ぜます。

私はコンビニのスプーンでチャック袋に感覚でいれて混ぜました。

もし安いチャック袋の場合、漏れてしまうことがあるため、二重にしておいたほうがいいです。

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経験的に、配線に関係のない箇所は油性ペンで塗っておくなどしたほうが、溶ける銅が少なくなるので、必要なエッチング液や漬ける時間が短くなると感じました。

エッチング液に基盤を投入

エッチング液に基盤を入れます。しばらくすると綺麗なエメラルドグリーンになります。

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ゴム手袋をはめて、取り出して様子を見ます。

こんな感じに銅箔が溶けて、下地が見えたらOK。このサイズで、だいたい、30~40分くらいつけてました。

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漬けている間、注視していると銅箔が溶けて、下地が見えてくる様子が観察できます。(反応中は、泡が出ます。)

この様子を観察できると、下地が見えてきたと判断つきやすいです。

基盤の洗浄

銅箔が腐食したと思ったら、取り出して洗浄します。

その後、トナーを落とすため、サンドペーパーでこすって落とします。

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トナーやヤスリカスも洗い流して、乾かして完成です。

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ちなみに、上記は印刷する際に反転するのを忘れていました。

エッチング液の廃液処理

銅イオンが溶けている液は、下水に流してはいけないです。

希釈するか、アルミニウムイオンに置換する必要があります。アルミニウムイオンに置換したほうが、銅イオンの絶対量が減るので、環境にはよさそうです。

アルミ箔を投入して、しばらく放置すると銅が出てきます。

アルミ箔を丸めたり沢山いれすぎると熱くなりすぎるらしいので、ちょっとづつ。

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熱が出てもいいようにタッパーに水を張ってます。

入れても銅が出ない場合、アルミが足らないのかもしれません。追加してみてください。

コーヒーのフィルターで銅を取り出したあと、まだ酸性の溶液なので重曹アルカリ性)で中和するとOKです。

失敗例

一度、エッチング液につけて5時間くらい放置していたら、銅箔が溶けすぎてしまいました。

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洗浄メモ

作業途中で放置していた生基盤は、酸化してしまいうまくエッチングできないことがありました。

サンポールで洗うときれいになったので、エッチング前にするとよいかもしれません。

 

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洗浄前

 

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洗浄後

補足

なかなか時間がなく、まだ綺麗にエッチングできた基盤がお見せできない状況です。

手が空いた時に、再挑戦し載せる予定です。忘れないように手順だけ掲載しました。

(6/29追記)綺麗にできたので、追記しました。